アリストテレスはつねづねこう言っていた。 「幾人も友人を持っている人は、一人の友人も持ってはいないのだ」 ボルヘスがどこかで書いていたシーンを思い出す。 「あなたは何冊の本を読んだのですか」と訊かれて 「数千冊」とか答えると、 「何を言っているんです。一生で10冊もの本を読めるはずがないではないですか」 とかなんとか。 数字は出鱈目だが、まあこんな趣旨の文章ではあった。 (読み返したいので、誰かご存知でしたら連絡ください) 「友人」とはどういう人間を指すのか。 「本を読む」とはどういう行為なのか。 自動化された思考を解体するという試みは、たびたび行うべきことだ。