2006/07/12 （列伝）１：タレス「適切な時期」

さあ、その時だ。
語ろう。

「万物の根源は水である」のタレスである。

君も水。僕も水。
なんだかセンチメンタルなポップスの曲名みたいだね。
そんなタレスについて記されたこと。


彼の母親が彼を無理矢理に結婚させようとした時、
「まだその時期ではない」
と答えたタレスは、ずっと後で再度強く結婚を勧められたとき、
「もはやその時期ではない」
と答えたそうである。


ここでまず思い出されるのは、我らがソクラテスの言葉だろう。
若者が、結婚すべきかどうかを相談に来た時のソクラテスの言葉
「結婚しても、しなくても、いずれにせよ君は後悔することだろう」

その時代、結婚とは地獄のことだったのかもしれない。
いや、2000年以上後に、三島由紀夫もそんなことを言ってるわけだが。


「まだその時期ではない」「もはやその時期ではない」
この連続殺法の感覚は、まさに「一見役立たずの屁理屈屋」としての
哲学者のものだ。
みんな、このコンボを今度使ってみましょうね。