あいつが動いた これを読んで気付く人は少ないだろうが、言わずにはいられない。 ついに、あいつが動いた。 最初に襞人間を知覚したあいつだ。 あいつは誰にも予想し得ない不確かさをその属性としているために、 これで王国が復興される契機が得られたのかは分からないが。 あるいは、高村が自分について語るようにして予言したように、 「動く時は死ぬとき」なのか。 開かれた 場所におまえを遷移しろ 門のようにそこで待つものは 糜爛だ。 新しいぞ世界は。