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2006/07/13 (列伝)2:ソクラテス「罵られ、殴られた時」
ソクラテスは、議論癖が災いし、殴られることも髮をひっつかまれることもあった。
そうでなくても、嘲笑され馬鹿にされるのはいつものことだった。
しかし彼はこれらのこと全てに耐え続けた。
ある時、ソクラテスが足蹴にされてさえ辛抱しているのを見て人が呆れていると、
彼はこう言った。
「だがもし、ロバが僕を蹴ったのだとしたら、僕はロバを相手に訴訟を起こしただろうか」
古代のギリシア哲学者には、無教養な人間をあからさまに蔑視するような傾向が
少なからず見られる。これは我々の感覚からは傲慢にも映るのだが、そのように感じ
とってしまうように躾けられ教え込まれ方向付けられてきた我々の感覚をこそ疑って良い。
「これは傲慢かもしれない」
「これは言い過ぎじゃなかろうか」
「100%確かなことなんて何も無いんだから、断言によって人をやりこめるのはむしろ愚か」
「波風起こさずほわんほわん」
って、軟弱な感覚は猛毒的に我々を壊しているのだ。
→ 馬鹿には馬鹿と言って良し。
しかし、私は人間がなっていないので日常的に怒りを感じる場面があるわけだが、
自分が正しいのだと信じられる場合には、今後はもう相手を畜生だと思うことにする。
だってロバが相手じゃ怒りもわかんでしょうが。
はは、こりゃ良いや。
あいつもこいつもみんな犬。
所詮犬なんだから相手にする必要無し。
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